こちらは秋田市在住のお客様ながら、秋田市を離れて郊外に土地を求めての建築になりました。
当初は秋田市での土地探しで計画をスタートさせましたが、立地にこだわるよりも建物にこだわりたいとのことで、比較的安価なエリアでの土地探しに切り替えての計画となりました。
その甲斐あってとてもおもしろい建物に仕上げることができました。
ややコンパクトな建物ながらそれを感じさせない設計の工夫でとても楽しげな住宅にすることができました。
以下に解説してゆきたいと思います。
ロケーションは田んぼの隣で向かい側が公園という借景に恵まれた立地ながら、アクセスも良好です。
今回はカテゴライズの難しい住宅になりますが、家の正面にある屋根付きの部分はリビングの延長としてデッキのように使うという発想で生まれた住宅です。
実際に少し古い感じのキャンプテーブルやチェアなどを配置してみると、とてもいい雰囲気に仕上がっています。
照明器具もリビングとラインを揃え、同じものを取り付けたことによって雰囲気もまさにリビングの延長といった趣に仕上がりました。
1階
玄関を入ると大きな土間がありますが、作り付けの収納を排除することでゆったりとした土間に仕上げることができました。
玄関を入って右手側の大きなガラス窓とガラスの出入り口、仕切りのないリビングとひと続きの空間のように演出することができました。
リビングにはコンパクトハウスにおすすめの背面キッチンと窓にかかるように配置した鉄骨階段がオブジェのように鎮座しています。
2階
2階に上ると大きなFIXからの前述の公園の借景を楽しむことができます。
そして今回は2階にバスルームのプランですがいわゆる個室を一つも作らず、バスルームから一直線につながる部分に間仕切りを兼ねたユニットシェルフでランドリーコーナーと収納を作るという可変性に富むプランを選択しました。
これにより2回の可変性は限界まで高められ、将来的には3部屋確保することも可能になっています。
今は自由に建物全部を使い切りながら、やがて家族が増えて変化が必要になっても安心な設計です。
初めてご来場いただいたときから、ヴィンテージウオッチの話で盛り上がったり、QOL(クオリティオブライフ)を上げるための自宅計画とのお話を伺ったり、とにかく意気投合したことを思い出します。
そんな調子で計画のお話は順調に進み、BROOKの提案を快く受け入れていただきました。聞けばかなりのバー好きとのことで、ご自身もかなり本格的にバーテンダーとして修行を積んだとか。
リビングの延長の屋根付きデッキを活用しながらホームパーティなどを本格的に楽しまれるご予定とか。
こちらも住んでからのBROOKが楽しくなりそうです。