ゾーニングを突き詰めた二世帯住宅
今回は秋田市泉で建築させていただいた二世帯住宅。
二世帯住宅は世代も価値観も異なる世帯が一緒に暮らすという、実はスタートからなかなか難しいお題なのです。
使いやすさとデザインのバランスを見極め、双方の交点を探りながら設計する必要があるからです。
こちらの住宅はそれを踏まえて、じっくりとインタビューとプランニングをさせていただきました。
キモはずばり、「ゾーニングを突き詰めること」でした。共有スペース部分にはあまり自己主張させずあくまでもニュートラルを心がける。反面、それぞれのスペースではお互いの個性を尊重したインテリアが目一杯楽しめるようにする必要があります。
今回は、共有部分の玄関や一階のLDKのキッチンレイアウトやデザインに対しての共通の理解が多く得られたことでプラン打ち合わせも比較的順調に進みました。
一階は共通の水廻りと白を基調にしたいつものBROOK仕様ですっきりとしたアイランド型。
一階の個室は大きな窓の明るいお部屋に。
そして家の中心になるリビングダイニングは二世帯間で楽しく使える、ゆったりとしたレイアウトになりました。
二階部分は特に奥様好みのスタイルで、甘くなり過ぎないながらも白基調のインテリアを楽しむ為のプラン。
とても感度の高い奥様が日々自分らしいライフスタイルを満喫できるようにと、造り込みし過ぎない寸止め感を大事にさせていただきました。
この寸止め感ですが、特に今回は奥様の暮らしに対する明確な方向性を感じたので、建物は脇役として良い仕事をするように心がけさせていただきました。
結果、実際にプランが仕上がってみると、とてもバランスの取れた良い家が出来ました。
二世帯間の価値観がそれほど異なっておらず、互いを思いやる気持ちが現れた優しいお家の完成です。
BROOKの今後の多世帯住宅の指標と成り得る建物と言えるかもしれませんね。