#024

広面の家

BROOK流サーファーズハウス

Completion-Jun,2016

外観はシンプルな塗り壁に、サーファーズハウスの様式としての鎧張りはあえてガレージに

雪国としてのサーファーズハウス

今回、BROOKに飛び込んできたテーマは「サーファーズハウス」、聞けば奥様がかつて湘南エリアで暮らされていた頃に培われたそのイメージが強く、いつかの家造りのときにはぜひ湘南スタイルを取り入れた家造りをしたいと思っていたとか。
秋田と湘南エリアでは気候が違いすぎる、キャラクターを際だたせ過ぎると将来、飽きが来るかもしれない、そもそも湘南スタイルの家の定義とはどんなものか。
こちらとしても真っ先に浮かぶネガティブなポイントと疑問点に対して、真っ向勝負して取り組んだのが今回のこちらの住宅です。
気候の違いは現代の住宅性能から考えると、主に雪の処理の問題だけになります。この部分は配置の工夫と屋根勾配の検討でクリア。キャラクターについては常々お話していた薄味デザインでまとめてみたい。
そして湘南スタイルの原点は西海岸のカルチャーが根底にありそう。ここまで考えて、後は一気にプラン作成に入りましたが決して簡単ではありませんでした。
そして、シンプルと言うのは実は一番難しいということを改めて感じさせられました。

玄関土間、リビングへのシームレスなつくり
吹き抜けの傾斜と天窓、そして鉄骨階段
カバードポーチへの動線
フラットなアイランドキッチン

二世帯住宅の実用性とデザイン

1階
雰囲気の良い玄関ドアがアクセントカラーになるいままでのBROOKにはないファサードデザインは屋根付きのウッドデッキとあいまって、西海岸テイストが適度に感じられます。
開放感あふれる吹き抜けに面した土間玄関を入ると、大きなリビングのセンターにアイランドキッチンが据えられ、家全体を見渡せる司令塔の役割を果たしてくれます。
キッチン正面のリビング越しには大きな屋根付きデッキ、そしてその先の芝生の広い庭には個性的なシンボルツリー。大家族の楽しそうな日常が浮かび上がるような明るいリビングになりました。
キッチンの裏には実は個室が用意されています。同居するお父様のためのお部屋です。このため、水廻りは一階に配置。誰しもが使い勝手の良さを享受できる間取りの完成です。

2階
機能的に配列された子供達のスペースと、ご夫婦の寝室。一階部分で楽しさを目一杯引き出したぶん、かなり実用的な要素のみを凝縮した二階になっています。
そして外観上の理由から二階の立ち上がり壁を低く抑えることで、山小屋の屋根裏部屋のような印象を手に入れました。
実用性からは高いほうが何かと便利ではありますが、それ以上に楽しさとデザインを優先させていただきました。

シンプルな住宅の可能性

今回のこちらの住宅は、実はお客様のご要望にそのまま素直に従ったわけではありません。こちらの考える部分をしっかりとご提案させていただきながら、お客様とBROOKとで一緒に作り上げた住宅です。
「サーファーズハウス」というある意味決まった様式が色濃いテイストをいかにBROOKらしく昇華するかが今回のポイントになったと思います。何を残して何を捨てるか、BROOKの住宅づくりで大切にしている「引き算」を丁寧に施したことで、テイストも犠牲にせず、BROOKとしてシンプルで長持ちするデザイン寿命を手にれることが出来たのではないかと考えています。

この先、お客様自身の手でテイストを西海岸の世界観で彩ることも出来ますし、好みが変化して、今とは違うテイストにインテリアを寄せたとしても大丈夫。シンプルなBROOKの家はどんなときも邪魔をせず引き立て役に徹します。

目を惹く青い玄関ドアとカバードポーチ
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